さて、分水嶺レポートここからは時系列に。
最終的に61時間と40分くらいかかったけど
終わってみればあっという間の3日間だったな~
スタート~雲取小屋
青梅に入ったのは22時すぎ。
会場に入ったら、受付を済ませて、装備チェックを受けます。
「ロープこれ足りてる?」「カラビナこれ違うよー」など
やたら厳しいおじさまたち。そりゃそうか。
ここから120㎞、まともにエスケープルートのない2000m級の山々を
3日間ほぼ寝ずに歩くんだからね。
なんとか無事にチェックを終え、競技説明を受ける。
ようやく実感がわいてきた。
さてさて、長い長い旅のはじまり。
スタートしてしばらくは青梅高水トレイルランのコースを進む。
単調な林道に眠くなるけど
途中で声をかけてくれたお兄さんが話しながらひっぱってくれた。
しゃべってたらあっという間に榎峠。ありがたい。
この区間は事前に試走をしていたので、試走のペースをもとに飛ばしすぎず淡々と。
棒の嶺には5時過ぎに到着。
お兄さんとはここでお別れ。途中でリタイアしてしまったみたいで、残念。
またどこかで会いたいなぁ。
お天気は曇りだったけど、湿度がとても高かったので予想以上に水を消費してしまった。
一杯水まで持つかなぁ・・・。ちょっと心配になる。
それに加えて、まだスタートして15㎞ちょっとだけど、
すでに相方のもたもた発動。先が思いやられる。
(今回はソロなので、最悪は置いていく覚悟を決めたのはここだけの話)
日向沢の峰の急登を超えると、長い長い長沢背陵のトラバース開始。
このトラバースがほんとうに長いんだー…
20㎞弱、5時間くらい?延々とトラバースしてるから、デジャブ感がすごい。笑
単調すぎて記憶があやしいけど、一杯水はちょろちょろしか出ていなくて
水を組むのに時間がかかりました。
その先の酉谷避難小屋の水が豊富なので、そこまでもつように2L持つのが正解だったかも。
長沢山を越えると、芋の木ドッケまでかなりの急登。
コース全体を見ても、1、2を争う傾斜と長さだと思う。
のぼりは得意なので何人かパスしつつ、まだまだ余裕なつもりだったけど
写真を見るとかなりやばい感じになっててびっくり。笑
このあたりでノースフェイスの店長さんとばったり出会っておしゃべりしながら進みました。
店)「ちゃんぷさん、くだりのとき、ポールどう使うって言ってましたっけ?」
私)「・・・しまう!じゃなかったでしたっけ?笑」
店)「そうだったかも!!」(たぶんちがう)
くだりのポールの使い方がぜんぜんわからなくて
もはや荷物でしかない!じゃま!!!と思っていたところのこの会話。
楽しかったなぁ。
雲取小屋には14時過ぎに到着。予定より1時間はやい、いいペース。
けど、やっぱりここまででお腹いっぱいだよね、このコース。
相方はいつのまにかいなくなっており、お先にカップラーメンを食べて待つことに。
今回はソロなので、マイペースにいかせてもらう。心配だから小屋では待つけども。
ここではAコースに出ているYさんやOさんにも会えて、元気が出ました。
相方は30分後に悲壮感MAXで登場。
残りはまだ80㎞ほど、、、大丈夫か?
雲取小屋ー将監小屋
雲取小屋は15時頃に出発。
雲取の山頂を過ぎたあたりから、雨が降り出しました。予報より早い?!
気温も下がってきて、薄暗い山道。
三条ダルミから将監小屋までのトラバースはかなり道が荒れていました。
笹のトラバース道が崩れていて、滑落してしまった人もいたよう。
雨の日はさらに滑りやすいので、注意が必要です。
とにかく明るいうちに将監小屋までたどり着こうと黙々と進んだけど
前に書いたようにここまでの距離を間違ていたので、なかなか着かない将監小屋。
7㎞と勘違いしてたけど実際は倍くらいあって、精神的にきつかった。
将監小屋19時30分ごろ、到着。
Yさんからの事前情報では
着くのが遅いとこの先の雁坂小屋は人がいっぱいでツエルトが張れないらしい。
相方も遅れはじめていてお疲れの様子なので
少し早いけど将監小屋でビバークすることに。
スタートから20時間。長い長い1日目が終わりました。
ここまで約55㎞、よく歩きました。
1日目振り返り
ペースは予定通り。一杯水までで水切れの心配が少しだけあったけど
それ以外はとても順調に進めました。
やはり試走しておいたのがよかったかも。
蕎麦粒山からの延々と続くトラバースは知らなかったら発狂ものだし
長沢山から芋の木ドッケまでの終わらない急登も発狂ものだし
序盤だけれども、核心部なんじゃないかと思うほどの、なかなか手ごわい40㎞。
本番で初対面だったら本当に発狂してたな~とぞっとする。笑
とはいえ、雲取山から将監小屋までの距離計算ミスは精神的に痛かったので
次回からタイムテーブルはダブルチェックで距離と時間を正確に。
そして、今思えば将監小屋でのビバークの判断は大正解で
雨の2000m雁坂小屋でビバークすることになっていたらと思うとこちらもぞっとする。
今回は偶然の判断(ツエルト張れなかったら嫌っていうだけの理由)でそうなったけど
天候や気温と自分の疲労感含めて
状況を総合的に判断してのビバークができたらもっとよかっただろうなぁ。
このあたり次回に生かしたいところ。
思いだしたらかなり濃密で超大作になってしまったので
続きは次の記事へ。
2日目、雨の過酷な分水嶺が本格的にはじまります・・・
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