さて、UTMFレポート第3弾。
時系列での振り返りはこちらが最終回です。
調子があがってきた本栖湖以降。
精進湖を過ぎると、ようやく太陽が顔を見せてくれました。
▼前半はこちらから
A4精進湖ーA5勝山
精進湖では約50分も休んでしまいました。
エイドの休憩が長すぎたのは今回の反省点の1つ。
一瞬だけ目を閉じて腹式呼吸。これだけでかなり体が楽になります。
ちなみに、相方は15分仮眠。長いってば。
エイド出発前に以下のようにお決まりのやりとりをひととおり済ませ
(猿)「写真撮らな・・・」
(亀)「それあとでええやろ・・・」
(猿)「トイレ行きたい・・・」
(亀)「並んでるから後にしなって・・・」
(猿)「カップラーメン食べな・・・」
(亀)「寝てる間に麺のびとるで・・・」
相変わらず、あわただしい、ばたばたしてるわりに抜け漏れが多すぎる。
(ネ)「健児さんって、やることの優先順位つけられない人なんですね(大爆笑)」
おっしゃるとおり、よくこの数時間でお気づきになりましたね。
もっと大きい声で言ってやってください。笑
最終的に「トイレに行き忘れた・・・」という相方の一言を無視して精進湖をOUT。
すっかり日があがって太陽が顔を見せてくれました。
精進湖からは国道沿いの長い長いロード。
途中少しだけ歩きを入れて心拍数を整えましたが、ほぼ走ることができた。
昨年は悲壮感MAXで歩き倒したから、かなり成長を感じられました。
足和田山へののぼりもジョグをはさみながら快調に。
この区間は予定より40分速い3時間で勝山に到着。
A5勝山ーA6忍野
勝山では雑炊、フルーツ、ブラックコーヒーを摂取。
ここでもしっかり食べられた。
運動強度をコントロールできているからかロングでの胃腸トラブルはこれまで1回もない。
今回はもう少し攻めても大丈夫だったかも?と思うけど
ゼーハーしない強度で動き続ける、というのは大事な気がする。
(勝山ではK見さん、しまちゃん、たかこさんが迎え入れてくれた!癒された~)
勝山を出ると、急激に気温が下がってきた。
勝山を出たのは11時すぎ。
これから温かくなる時間なはずなのにレインを着ていても肌寒いくらいの気温。
ちょっと嫌な感じ。
富士急の前あたりから、ぽつぽつと雨が降ってきたと思ったら
浅間神社のあたりで土砂降りに変わった。
寒い。走っていても手がかじかむような、真冬のような寒さ。
道の駅を過ぎるとさらに雨は強くなってきた。
とにかく忍野までがんばって走ろう。あと4㎞。
そこからどんどん雨は強くなり、さらに気温が下がっていった。
手袋を保温性の高いものに変えたけど、フリース素材だったので意味なし。
レインも徐々に撥水性を失い、冷たい雨がしみてくる。
いまできることは、可能な限り急いでエイドについて、諸々整えて立て直すこと。
とにかく無心で、前に脚を進めた。
装備については反省点が多いので別記事で振り返ろうと思います。
A6忍野到着
鳥居地峠に着くと、ボラの方が杓子山の様子を伝えてくれた。
どうやら雪が降っている様子。
「自己責任で、判断して進んでください」
下界に降りたら、雨はみぞれに変わっていた。
(これは中止になるかもしれない)
なんとなくだけど、嫌な感じがした。
装備チェックを終えてエイドに入ると、中は人であふれかえっていて
先に到着していたチームメンバーが出発できずに待機していた。
どうやらこの先の大平山にも雪が降っているらしい。
サポーターが待つきららまではとりあえず進もうと思っていたけど
寒さと雨の強さで出発できない。
もう少し待ったら状況は変わる…?
そうこうしているうちにアナウンスが入る。
「レースは中止になります。係の指示に従ってください」
意外にもあっけなく、静かに、私たちの100マイラーへのチャレンジは終わりを迎えました。
悔しさと、安堵が混ざった複雑な感情がこみあげてくる。
「終わっちゃったね・・・」
すーっと静かに涙がほほを伝った。
寒さに震えながらホテルに戻ると
うそみたいな晴天で、美しい富士山が顔を見せてくれました。
何のために走るのか
100マイラーへの道。
あと少しで手が届きそうなところまできたけれど
残念ながらマイラーになることはできなかった。
悔しい気持ちがないと言えばうそになるけど
レースが終わって1週間経ったいま
また来年、絶対にチャレンジしたい、というとても前向きな気持ちになれている。
何がそこまで自分を突き動かすのか。
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5年前、激務と環境の変化で心を病んでしまったときに出会ったトレラン。
UTMFのDVDをたまたま見て
こんな頭のおかしい世界が世の中にはあるのかと衝撃を受けたけど
画面の中の人たちはキラキラと輝いていてとてもかっこよかった。
困難に挑戦する姿はこんなにも美しく、人の心を動かすのかと感動した。
わたしもあんな風になりたい、それが最初のきっかけだっと記憶している。
当時は電車に乗って会社に行くのがやっとだったし
キロ7で3㎞しか走れなったけど
コツコツ練習を続けることで少しずつ走れる距離が増えた。
「自分次第で、人は変われる」
私の中でそれを証明する1つの終着点が100マイラーという称号なのかもしれない。
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何のために走るのか。
その答えは100人いれば100通りがあるけれども
私の中で走ることは人生そのものだと思う。
ロングレースは人生の短縮版。
いいときもあれば悪い時もある。
でも、終わらないのぼりはないし、明けない夜もない。
こうやって1つ1つ乗り越えていくことが、自分を強く、優しくしてくれるし
その経験が人生を豊かにしてくれるはず、と思っています。
この舞台でゴールすることを夢中で目指してきたけど、
振り返ってみれば後ろには長い長い道ができていました。
5年前よりずいぶん強くたくましく、そして優しくなれた自分がいる。
ずいぶん遠くまで走って来れたなぁ・・・
残念ながら114㎞で終了となった100マイラーへのチャレンジ。
ということで、亀さんランナー100マイラーへの道はまだまだ続きます!!
亀の歩みですが、また一歩ずつがんばります。
今回も会場でお声がけくださったみなさま、ありがとうございました。
2019年もロングを中心にレース出場していきますので
会場などで見かけた際は、声かけていただけると喜びます。
これにて時系列のレポはおしまい!
次の記事で装備や補給など、レースの振り返りについてまとめます。
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