亀さんランナー100マイラーへの道

亀さんランナーが走ることについてあれこれ考える日記

【レースレポート】KOUMI100ペーサー参戦記

10月10日 雨

台風近づく体育の日。

このレースに参加してきました。そう、あの有名な変態レース。

www.powersports.co.jp

絶対に出るもんかと思っていたけど、

チームMOTAMOTAを結成したネム様が参加するとのことで

ペーサーやりたい!!ってやらせてもらうことに。

twitter.com

初めてのペーサー兼サポート。

相方 DOPAN (@dopanrock28) | Twitter 以外と走るのもはじめて。

はじめてすぎていろいろ粗相した気もするけど

とっても貴重で、かけがえのない体験をさせてもらいました。

レースの詳細はネム様本人のレポートにゆずるとして

otokonodiet.hatenablog.com

私が感じたペーサー、サポーターとしての在り方というか

忘れたくないなと思う数々の感情があったので、残しておきます。

1周目 伴走者とは

ペーサーの出動は4周目からなので、サポート要員として、3周目まではベースで待機。

とりあえず麓に降りてきたら連絡をもらって、そこから次の周回の準備をする作戦に。

試走に一緒に行っていたし、走力的にも問題ないだろうと思っていたから

まあ大丈夫でしょう、とあまり何も考えてなかった。

時間があったので友人に乗せていってもらって

にゅうのくだりの出口まで応援に行くことに。

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ネム様がそこにあらわれたのはスタートから約4時間後。

1周目は5時間45分って言ってたので、ここから残り15㎞?

2時間かからないくらいだったはずだから

ちょうどいいペースだな~って思ったのを覚えている。

1周目はおさえるようにって散々言ってたから「いいペースだよ」って声かけた。

けど、これが間違ってたかも、とあとになって気づく。

そこから1時間半かからずに戻ってきたからね…

くだりだし1周目で元気があるから、気持ちよく走っちゃったんだろうな~

yamazarukenji.net

サポーターは伴走者である。

選手以上に選手のことを考えて、走りに集中できるように声をかける。

私のサポートを相方の山猿さんがしてくれたときの記事。

ここに書いてあることの意味が、よくわかった。

サポーターがかける一言で、選手のモチベーションも走りも変わる。

だからそのとき何を言うべきかは、慎重に考えてから言わないと。

 

結果的に1周目は5時間15分でIN

雨だったら張らなくてもいいよって言われてたけど

やっぱりテントがあったほうが楽かなと思ってベース作っておいてよかった。

まだ元気そうだったので、あまり長居しないように5分で送りだし。 

何回か自分がサポートしてもらってたこともあって

エイドワークはスムーズにできました。もたもたしなくてよかった。

2周目 強さと優しさ

2周目に入って雨も小降りに。よしよし、いい感じ。

時間もあったし、寝るに寝れなかったので、

雨の中で適当に張ってしまったベースを張り直し。

日も暮れて途中で寒いっていう連絡が来たので

替えのシューズと靴下、あとお湯を沸かして準備。

同じくペーサーの友人と話したりしていたら、あっというまに戻ってくる時間に。

2周目は着替えたり靴替えたりしたから20分ほど時間使ったけど

まだまだ元気そう(に見えた)のでそのまま送りだしました。

自分が選手だったら

くずれたときに一緒に悲壮感だしてくれるサポーターより

大丈夫だよ!って笑い飛ばしてくれて

明るくへらへらしていてくれるサポーターの方がいい。

脚が痛いって言ったから一瞬大丈夫かな?って気持ちはよぎったけど

全部気のせい!いってらっしゃい!!って明るく笑顔で送りだした。

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何があってもおろおろしたり、慌てたりしない。

選手のあれこれに共感はするけど、迎合はしない。

だって完走させることが使命だから。

そう心に決めていたけど、ちゃんとうまくやれてただろうか?

そもそも、それでよかったんだろうか?

3周目 だれかを思う気持ち

3周目、まだ出発してそれほど時間が経ってないのに連絡がきた。

嫌な予感…

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やばい。これってどうしたらいいの?

山猿さんならこんなの口だけのことが多いし、

言い出してからの粘り強さを知ってるから

「はいはい、気のせいだからさっさと走れーー」で済ませるんだけど、

はて、ネム様のこの発言はどんなテンションなんだろう。

UTMFのサポートをしてもらったり一緒にごはん行ったり

ちょこちょこ仲良くさせてもらってたんだけど

肝心なこと全然分かってなかったことに、ここで気づいた。

…弱った時、どう励まして背中押したらいい?

夜の山の中で止まって体が冷えるリスクは大きい。

とにかくここに戻ってきてもらわないと。

次に行けるかとかはそれから考えればいい。

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1分1秒がものすごく長くて

願うことしかできない自分の無力さがとっても虚しかった。

午前2時前、予定から3時間以上遅れて到着。

あんまりにも遅くて、途中でくたばってんじゃないかとかいろいろ考えたけど

脚が終わってる以外のダメージはなさそう。よくしゃべるし。

とりあえず無事に戻ってきてくれてありがとう。

こんなにも誰かのことを真剣に考えた時間は久しぶりでした。

4周目 やめる勇気

ちょっと厳しいかも?っていう気持ちと

私が先に諦めたらだめっていう気持ちと

4周目に行ってもらうべきか、すごく悩んだ。

すごくすごく葛藤した。一瞬だったけど。

21時間待って自分の出番があるかないかとかはいったんどうでもよくて

(しいていえば走りたかったけど。笑)

でも、もしまだ完走を目指す気持ちがなくなってないなら

4周目の関門までは残り7時間とちょっと。もう時間がない。

一か八かだけど、急いで準備して出てもらうことにした。

元気よく飛び出したはいいけど、

キロ15分でしか進めなくて脚はもう全然だめっぽい感じ。

相変わらずよくしゃべるから、気持ちが折れてるのかはよくわからなかったけど

夜が明けるまではあと3時間ほど。

この足でどろどろの山道をこのスピードで歩くのは低体温症の危険もある。 

本沢エイドまで行くことも考えたけど

怪我なく自力で帰るのがルール。潔くやめることに。

やめるって決断、続けるより難しいね。

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こうして私たちの長い旅は終わりました。

リタイアを申告しに行ったとき、全然気持ちの整理ができなくて

最後におつかれって言ってあげられなかったこと、後悔してます。

まとめ

結果として一緒に走ることはかなわなかったけど

約23時間の濃い時間での経験や気づきは、とても貴重なものでした。

1つ1つの判断や行動が正解だったのかはもはやわからないけど

選手にとってペーサーの存在が少しでも力になれていたならうれしい。

…そうじゃなかったら、ほんとにごめん。

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なんか最後まとまりが微妙だけど

これにてKOUMIのレポートは完結!

超大作最後まで読んでくださりありがとうございました。

この経験を生かして、もう一段強くて優しいランナーになれたらいいな!