亀さんランナー100マイラーへの道

亀さんランナーが走ることについてあれこれ考える日記

【レースレポート】上州武尊山スカイビュートレイル120ー後編ー

さて、ポールを手に入れてパワーアップしたA5。

ゴールまで残り約50㎞・・・

ここから相方の様子がおかしくなってきます。

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はじめての方はぜひ前編からごらんください。

▼前編はこちら

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▼中編はこちら
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A5-A6(85㎞)

エイドを出る直前にやっぱりトイレに行きたいという相方・・・

あぁはじまった。

まだ走る元気があるだろうから、と置いていく。

先行きが不安な後半戦。

A6まではロードのくだりと林道ののぼりが半分ずつ。

ポールはやっぱり最強でした。

得意ののぼりでどんどん抜いていく。

これはやっぱり行ける!進むほどに確信が強くなった。

林道ののぼりに差し掛かったあたりで相方も合流。

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調子よくぐんぐん進んでいく。

大丈夫かなぁ・・・

こうやって調子乗ってるときは、あとから大幅にペースダウンするのがいつものこと。

案の定、3㎞ほどのぼったところではじまった。

「つかれた・・・」

あたりまえじゃ。

なんでこう、男子って一定のペースで進めないのだろうか。

「眠い・・・」

しらんがな。

膝が痛いとぶーたれてたときにさんざん無視されたので

同じように無視してもくもくと進む。

しばらく行くとエイドが見えてきた。

A6には3時30分前に到着。

関門まではまだ2時間ほどある。

このペースでいけば、ゴールできる。

(あとは相方の眠気次第・・・)

A6-A7(107㎞)

エイドではもりもり食べた。

走っていないからか、胃腸のダメージはゼロ。

いつもロングでは後半疲れて固形物が食べられなくなるが

この日はとにかくたくさん食べた。

おかゆ2杯、コーヒー、チーズ、ジェル。

エネルギーを切らすことなく補給できたのは大きい。

止まると体が冷えるので、眠そうな相方をまたもやたたき起こして先に進む。

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A6からW3までは長かった。

林道を6㎞ほどくだり、ロードを5㎞ほどのぼる。

この単調な10㎞が途方もなく長かった。

眠気はあまりなかったが、このあたりから幻覚が見え始めた。

人が恋しかったのか、工事の看板が人に見えたり

横になって眠りたかったのか、家がたくさん見えた。笑

膝が痛くなければ余裕で走れるロードのくだりも

我慢してパワーウォークを続け

7時30分ごろ、W3に到着。

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W3にはA4で別れたFさんが応援にかけつけてくれた。

「Fさんの分もがんばってゴールしよう」

休憩もそこそこにA7を目指す。

ご丁寧に急登、急降を再度繰り返し、9時過ぎにA7到着。

ここが最後のカットオフポイント。

関門まではまだ1時間30分ほどある。

ここまできたら、もう大丈夫。

A7-W5(124㎞)

ゴールを確信したわたしは、無双モードに入った。

林道ののぼりをテンション高くぐんぐんのぼっていく。

抜きつ抜かれつだったおじさまたちも大きく引き離す。

相方いわく、のぼりで足を出す数が圧倒的に違うらしい。

そうそう、リズムが大事。

W4までは1時間かからなかった。

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一方で相方はというと・・・

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でた。

あー…いつものおねむなやつ。

A6あたりまで調子よくのぼってたのに

W3を過ぎたあたりからのぼりになるといなくなる。

気づくとふらふらとずっと後ろを歩いている。

A7以降は特に顕著だった。

「ねむい・・・」

「ちょっと寝ていい?」

何度か無視してみたが

どうしようもなさそうなので残り13㎞のところでいったん仮眠。

(レース前、大きないびきかいて気持ちよく寝てただろーが!)

道端で体育座りをして眠りこける相方が

このときばかりはとてもにくたらしかった。笑

 

「あんたたち、あんまりゆっくりしてるとゴール間に合わないよ」

誘導のおじさんたちが心配してくれた。

うん、知ってる。

「はよ。怒」

5分で相方をたたき起こし、先を急ぐ。

W5までは残り8㎞。

そこまでいけば、ゴールはすぐそこ。少しスピードをあげた。

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W5には13時すぎに到着した。

 

W5-ゴール(129㎞)

さいごののぼりをのぼり切ると、川場の街が見えた。

やっと、帰ってきた。

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ゴールしたらどんな気持ちになるんだろう。

129㎞というとほうもない距離と

獲得標高9200mという想像もつかない過酷な道のりに

スタート前はゴールする瞬間どんな感情になるのかまったく想像できなかった。

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残り1㎞。

このとき素直に思ったことは

応援してくれた仲間、一緒に練習してくれた仲間

そして一緒に歩いてきてくれた相方への感謝の気持ちだった。

ただただ、ありがとう。それに尽きた。

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いろんな感情を乗り越えて

痛みや眠気と闘いながら進んできた129㎞の道のり。

想像していた何倍も過酷だったけど

途中でやめたいって100回くらい思ったけど

今回ほど1人で戦っているわけじゃない、と思えたレースはない。

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こうして33時間と38分の長い旅は終わりました。

たくさんの方の力を借りて

なんとかゴールまでたどり着くことができました。

途中でやめなくて、本当によかった。

 

道中声をかけてくれたみなさん

一緒に走ったチームの仲間、夜中まで応援してくれたチームのみなさん

本当にありがとうございました。

そして、しがない1人の亀さんランナーの珍道中にお付き合いいただいた

読者のみなさまもありがとうございます。

 

100マイラーに向けてまた一歩階段をのぼりました。

次は来年のUTMFにむけて始動します!